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仮面ライダー555正伝 異形の花々

クウガからずっと平成仮面ライダーに携わる格闘家系脚本家、井上敏樹氏によるもうひとつのファイズ。仮面ライダー555正伝の感想。

まずはテレビ版との違いから。小説という媒体のため、大幅なキャラの削減がありました。特にスマートブレイン関係はごっそり削除、社長もスマートレディもラッキークローバーも出てこない。流星塾も澤田や三原、里奈が削除。というか、流星塾の設定もスマブレ前社長花形が設立したものという設定から変更されています。具体的に登場するのは洗濯3人組、マンション3人組、雅人、沙耶であろう。また、バトル描写はほんどなく、大まかに言えば真理、勇治、結花の内面に多くページが割かれている。ここで面白いのは巧や啓太郎はほとんどテレビのまま。海堂に至ってはテレビ版よりもいいんじゃ?とすら。雅人と沙耶は狂った。

その他の設定では、オルフェノクはすべて一度死んでから生まれるだけということ(全部がオリジナル)、スマートブレインにかわる組織が裏で暗躍していること、雅人がオルフェノクに関する組織の一員としてカイザになっていたようで、カイザは量産型らしい、といった設定があるくらい。

大まかな内容。簡単に言えばテレビ版再構築のパラレルワールド。その代わり、スマートブレインや三原が出ないということでデルタは出ない。ファイズとカイザのみ。真理の回想からはじまり、啓太郎と巧との出会い、勇治への恋、雅人登場、勇治の死、エピローグと繋がっていく。細かな内容はおいておく。それぞれのキャラクターごとに掘り下げて感想を書いていく。

まずは真理。テレビ版とは異なり、勇治と付き合っている。しかし、勇治がホースオルフェノクであることを知り、その正体に恐怖を感じる。テレビよりは劇場版の真理に近い。両親を失った経緯も明らかに。家事で両親を失い、唯一生き残れた真理は自分を助けてくれた少年のように正しく強く生きることを目標としていた、という設定。555本編のOPに登場した過去の真理はおそらくこの設定に近いものだったのだろうと思った。
  そして、勇治。本編ではいろいろと揺れ動いた勇治も正伝では深く描かれているため、テレビよりもすんなりと心境の変化を受け止めることが出来た。また、テレビよりも数倍強い。怒りに囚われたホースオルフェノク、ファイズやカイザを圧倒しすぎ。その代わりウルフオルフェノクに弱すぎ。結花の死が暗黒に囚われたきっかけとなったわけだが、勇治自身が人間とオルフェノクの共存を望んでいるというよりは自分がオルフェノクだけど人間として扱われたいから啓太郎と結花が人間とオルフェノクの架け橋になることを喜んでる、そんな風に感じてしまった。どことなく共存したい、じゃないような。真理に対しての態度とか自分からは共存しようとしてる気もしないかなぁ…って。
  ファイズである巧、小説では上手にギターをひけるという以外、テレビとはそこまで違いもない。ウルフオルフェノクであることも変わりない。ただ、幼い頃死んだという経緯が小説版では明らかに。あいかわらず猫舌。
  海堂は使徒再生で生まれたオルフェノクから、設定の変更により事故死してから誕生したことに。が、しかし何も変わっちゃいない(笑)せいぜい、ギターの夢に未だ縛られているくらい。それがオルフェノクの狂気から自分を守っていることに気付いていない、という。じゃあ巧にギターを弾かせたらだめじゃん(笑)ということにも。巧と海堂はそう変わっていないな。
  そして啓太郎。序盤ではテレビのまま、また結花がクレインオルフェノクであることを知ってもそれを受け入れるところもテレビのまま。だがしかし、である。啓太郎の様子からして結花と付き合うことは初めての彼女といえるわけだ。今まで女性経験もないだろう、と作中でも書かれている。にもかかわらず、結花を孕ませてるわけだ。お前ナニヤッテンダ(笑)
  孕まされた結花。テレビよりもずっと重い過去が…。生まれたときから見捨てられ、小学校にも通わせてもらえず、アリを食べて飢えをしのいだこともある…心を閉ざし、口を利くことが出来ない…絶対日曜の朝からそんなもん放送できない。また、海堂への恋心はなく、啓太郎の一途な気持ちと、自分がオルフェノクであることを受け入れてくれたことに心を開く。ちょっと待てよ…てことは、だ。 童貞と処女のくせにたらふくまぐわって子ども作ったのか!死んだ後、海堂が赤ん坊の手を〜のくだりで、「おいおい子どもまでバラバラかよ!」と不安になったがちゃんと育ってくれて何より。未熟児にならないの?というツッコミはここでは不要。
  テレビではゲストだった沙耶。小説ではドラゴンオルフェノクとして、狂った人となっていた。中の人が何人もいそうな狂気に満ちたオルフェノク。そして雅人ラブ。流星塾が大好きで里子となった塾生を連れ戻すために、里親を殺し続ける。あのテレビでのおしとやかな沙耶さんドコー?最後は雅人を見つめながら暗い闇の中で生き続ける彼女、しかしオルフェノクとしての寿命は尽きようとしていた…って完全オルフェノク化しなかった冴子さんみたいだ。

中曽根さん。変態オルフェノク。初っぱなから何かしらキモイ中曽根さんがオルフェノクとして登場し、消えていく。中曽根さん泣かそーね、中曽根さん濃すぎて覚えてしまった(笑)

雅人。おめでとう、君はもう童貞じゃないよ。でも前戯もなく挿入はまずいだろ。まぁ最初は強姦だけど受け入れちゃったから和姦です。なぜか、雅人が真理を襲ったシーンで大爆笑してしまった。「ウハハハ、やりやがったコイツ(笑)」と。しかも、その前は沙耶と付き合っていて、モテモテかつ経験豊富な雅人。しかしクレインオルフェノクをいたぶり、殺したのも彼。単純にカイザの力に溺れる人でした。そして遂に明かされる真理が母親になってくれる女性だという理由。それはティッシュにも繋がることとなった。川で溺れた雅人が母親に手を伸ばすと母親はその手をはねのけた。その時についた傷は未だ癒えることが無く、いつも血が流れているように見える。だからティッシュは欠かせない。そして誰とも繋がっていないその手に再び手をさしのべてくれたのが真理だった、ということ。最後は怒りのホースオルフェノクにボコボコ(つーかグチャグチャ)にされながら「まりちゃんがたすけてくれる」と錯覚、駆けつけたファイズと戦うために投げ捨てられ、最後は人の形を失うという壮絶なオチも。テレビ版ではコキャと殺され、劇場版ではあっさりと殺され、小説では生き地獄を味わう…どれが雅人にとって幸せな死のだろう。まぁ真理にズッコンバッコンした小説がいちばんよかったのか?(笑)

あとがき…の前の村上氏書きすぎ。でも、雅人の死として琢磨と爆死は見たかった。そして井上氏のあとがき、2週間で書いたって…ホント貴方がバケモノです。

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